2017年02月18日

ゴミ屋敷とセルフネグレクト=病気か廃用かそれとも虐待遺棄か

 私も数少ないながらゴミ屋敷、ゴミ部屋訪問・対処経験があります。
 そして、介護保険後、年を追うごとに、「汚い家」が増えていると感じてきました。言いかえれば、セルフケア能力もそれを補うケアも足りない人が増えているということです。

事例1。

60代後半女性、70代の夫と30代の娘の3人暮らし、夫はガンで在宅療養、死亡。訪問医が4月、ゴミ部屋に気付き自治体に連絡したが、職員が安否確認のため娘に「お母さんに会わせてほしい」と依頼したが娘は「母は会いたくないと言っている」と拒否。
女性は1年半ほど受診歴がなかった。自治体は地元の警察署に相談。警察官による周辺への聞き込みで「最近顔を見ていない」などの証言を得た。生命や健康が損なわれている事態も予想されたことから、5月12日、警察官数人が保健師らとともに女性宅に踏み込んだ。

女性は2階の部屋でレジ袋やペットボトル、ヨーグルトのカップ、おにぎりを包んでいたアルミホイルなど大量のごみに埋もれ、あおむけに顔だけを出していた。警察官が声を掛けると「大丈夫です」と返事をしたものの、自ら動けない。救助工作車とレスキュー隊が出動し、病院に救急搬送。女性の両足の先端部は真っ黒な状態で壊死していた〜女性の食事は娘が運び、トイレはおむつで済ませていたという。救出時、娘は「母のことを誰に相談すればいいのか分からなかった」と涙した、、、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000008-mai-soci

事例2。
70代女性。
団地の自治会幹部が「異変」に気付いたのは2013年8月。近隣住民から「臭いがひどい」と警察に通報があり、連絡を受けた管理会社の依頼で2階にある女性宅に行くと、階段を上った途端に悪臭がした。女性は入室を拒み、警察や行政は「本人や家族の同意がなければ手を出せない」という。女性の保証人は既に死亡しており、自治会幹部と管理会社の担当者は女性宅に何度も足を運んで「困りごとはありませんか」と声を掛け続けた。

徐々に心を開いた女性の同意を得て、8カ月後の14年4月にようやく2DKの部屋に入ると、玄関付近に消臭剤が3〜4個、靴箱の上にはチラシや封書が無造作に置かれ、すぐ奥にはペットボトルを入れた大きな袋が。さらにコンビニ弁当の空き箱などを入れたいくつものレジ袋が高さ1メートルほど積み重なり、部屋には足の踏み場もなかった。台所も風呂もトイレも使えない状態で、食事やトイレはスーパーやコンビニで済ませているという。

〜連絡を受けて初めて状況を知った親族は「本人の生活を第一に考えてほしい」と施設への入居を求めたが、女性はここでの暮らしを希望した。
 市の担当者が「本人の意思を尊重して様子を見よう」と言うのに対し、自治会幹部らは声を荒らげたという。「本人にとって今の状態は危険。健康や生活が損なわれているのに、形ばかりの対応では事は前に進まない」
 結局、女性は認知症で要介護2の認定を受け、14年秋に近くの高齢者施設に移った。

 自治会幹部は「迷惑だから出て行け、というつもりではない。私たちも24時間365日は携われないのだから、何かあったらどうするのか」と強調。「今は女性が施設でにこやかに暮らしているのがうれしい」と振り返る〜施設に入った女性は「(ここは)食事はすごくいい。友達もできたし、退屈しない」と話し、穏やかな表情を見せた。

http://mainichi.jp/articles/20161023/k00/00m/040/103000c…

* * * * * * *

 さて、、、

 最近パーソンセンタードケアというのが流行り? のようです。
 そこで出てくるのが、真ん中におじいさんおばあさん、吹き出しがあって「私は〜〜したい」とか書いてあり、埋めていく。
 いかにも本人中心、、、ですが、、、
「本当にその言葉、本人が言いましたか」??????????
 実は、ケアする人が勝手に「この人のニーズはこう」と思い込みで書いてはいないか、「本人の代弁者を気取って」!?

。。。ここで極めて危険なこと。事例2のように「本人はここで=ゴミ部屋暮らしを希望した」。すると「本人がそれを望んでいるのだから、それを援助すべきです!!」」。。。本人の意思、、、本当にそうなのでしょうか!?

 そこで。考えるべきことがあります。
 実は事例2では本人が「「こんなだらしない生活をする人間じゃなかった」と声を絞り出した」。

 ゴミ屋敷やセルフネグレクトは、その背景には病気があると言われています。すなわち、認知症やうつ状態などです。単なる廃用によるセルフケア不全や意欲低下としても。
 重要なのは「元々その人はどんな人でどんな暮らしぶりだったか」です。若いころからゴミ屋敷ならそんなものでしょう。でも、そういう人はたぶん、あまりいません。

 だから「本人中心、本人の思い中心」は「心身ともに健康で自己主張できる人に限って有効」ということを厳に理解すべきです。

 ちなみに、実に悩ましいことですが、、、
 事例1に似た事例、アパート(1,2階に分かれるテラスハウス)で息子と同居、ゴミ部屋で糖尿病で手指まで壊疽が始まっていた方、「救出」して入院したものの、あっという間に亡くなりました。環境変化か悪かったのでしようか。
 でも、劣悪な環境に居たからこそ、手指まで壊疽起こすほどの悪化をしたわけでしょうから。。。

「デマンドとニードは違う」。
 このことを医療者ケア者は厳に肝に銘じるべきです。

 そして私の持論であり強く想うのは、、、「最低健康で文化的な生活」のためには、必要とする人が見な入れるだけの介護施設が必要ということです。豪華個室などでなくてもいい、意識が無ければ自分の環境など分からないのですし。分かる人は個室か、でも寮のような大部屋がイイという人も実際ホスピスでも居ます。安っちいものでもいい、その代わり必要な人が人ようなとき使える公費負担の老人ホームを。強く想います。

部屋が片づけられないのは精神疾患のサインの可能性 http://www.huffingtonpost.jp/ski…/trash-house_b_6704426.html
posted by 実践研究員その一 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 生活支援・地域・環境
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/178813234
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック