2025年07月27日

孤独死が当たり前になる多死社会、悲惨死にしないために

 超高齢化社会は続いて多死社会、看取り社会をもたらします。令和5年の総死亡者数は157万5936人。年々着実に増加しています。さらに高齢者のみ世帯も増加し全世帯の半数、高齢者独居は815万5000人にもなっています。

 このような状況では、孤独死はある意味では当然のことと言わざるを得ません。問題はそれが「迷惑死、悲惨死」にならないような社会にすることです。

 東京都監察医務院は先ごろ、遺体の検案や法医解剖が必要な「異状死」について、東京23区では高齢者が7割、独居者が大幅に増加と発表しました。2022年に東京23区内で検案や法医解剖が必要な「異状死」のうち約7割が65歳以上。独居者の「異状死」も2021年の7544人から2022年は8762人に増加。

 一人暮らしの「異状死」は検案の際に死後日数が経過した事例が多く、検案までの死後経過日数は10日以上が2371人、30日以上は965人。

 季節によりますが、夏場などでは一週間足らずで遺体の腐敗が始まります。ときに異臭で発見と報道もされます。このような場合、室内はゴミ屋敷で害虫も発生、腐敗した遺体から出る液体で建物に強烈な異臭がこびりつき、特殊清掃しても不十分などという事例もときに見聞きします。

 高齢者独居でも、近所付き合いが良ければ、数日姿を見せなければ誰かが気付きます。あるいは、新聞や宅配サービスを利用していれば、「新聞が溜まっている、おかしい」等で発見、ときに救命という事件も報道されます。
 一方でゴミ屋敷等、近隣から孤立している場合も問題になりつつあります。

「人は生きたように死んでいく」とホスピス緩和ケアの世界で言われて久しい言葉です。世のため人の為に尽くさなかった人は、世間からも人からも疎まれ顧みられることなく孤立します。それでも、社会とつながらないわけにはいかない、賃貸物件であれば孤独死すれば「事故物件」となり、汚染が酷ければ多額の改修費用が家主の負担になったり、賃貸ができなくなることすらあり得ます。結果として他人や社会近隣が迷惑をこうむるなら、せめてそれは何とか防ぐ、それは社会防衛として必要で考えるべきことのように思えます。

 幸いにもITが発達し、人間関係に頼らずとも最低限の安否確認程度は可能な時代です。最低限のセーフティネットとして、既に実用化されている電気やガスのメーターと連動し、使用していないと自動通報するシステムを整備する等を、デフォルト・モードにしていく必要がありそうです。


23区別「単身高齢者の孤独死数」が示す残酷な真実…経済格差は広がり「孤独死」する人は増加する
https://gendai.media/articles/-/143636

和6年版高齢社会白書(全体版)高齢化の状況
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/html/zenbun/s1_1_3.html

マイツーホー (ガスメーターで見守り)
https://home.tokyo-gas.co.jp/service/watch_over/my24/index.html

日本初、電力データを使った「見守りサービス」が好評
https://ene-fro.com/article/ef321_a1/
posted by 実践研究員その一 at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 看取り・緩和ケア・ホスピスケア
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