国立がん研究センターが2023年(令和5年)のターミナルケア・看取りのQOLについての調査結果を発表しました。がんその他主要な死因10疾患で死亡した遺族10890名から有効回答を得て集計しています。
結果は、「最後の療養の場についての話し合い」があったのが全体の25%ほど、2018年調査より8〜17%増加。「死亡前一か月の身体的苦痛が少なかった」のは全体で37〜53%、がん患者は37%で老衰(53%)と比較して相対的に低く、前回調査より4の低下。「望んだ場所で過ごせた」のは37〜60%で前回より2〜15%増加しています。
筆者は90年代から飛び石で在宅看取り、今でいう在宅ホスピスを実現してきましたが。当時から「在宅緩和ケア」を掲げてきました。ですが、がん患者の苦痛除去が4割にとどまる、未だに緩和ケアが行き届いていないとは、愕然とします。
一方で在宅医療・ケアの普及により、自宅での看取りや終の住処とした介護施設での看取りは、増えているようです。
ガン末期は比較的最後の数日までADLが保たれ、トイレ自立程度できることが多い、それだけ少しでも自分らしく凄しあるいは終活できるはず、ですが、苦痛が強ければそんな余裕が無くなります。
筆者はこのほど「予防ケア三本柱、予防保健指導、予防リハビリ、予防緩和ケア、要介護化認知症の予防改善と、あらゆる病苦へ予防的介入し早期からの苦痛緩和」の提唱を始めました。いつか死と「死苦」は必ず訪れる、それまでの病歴から何で死にそうかも大体予期できます。ならば「その時どうするか」予め考えておくべきです。
「病院で死ぬということ」から30年。ホスピスも緩和ケア、まだまだです。
2021年に死亡した患者遺族を対象とした調査結果から見える実態と課題 人生の最終段階の医療および療養生活の質に関する調査結果報告(令和5年度調査)
https://research-er.jp/articles/view/146054
2025年11月25日
2025年07月27日
孤独死が当たり前になる多死社会、悲惨死にしないために
超高齢化社会は続いて多死社会、看取り社会をもたらします。令和5年の総死亡者数は157万5936人。年々着実に増加しています。さらに高齢者のみ世帯も増加し全世帯の半数、高齢者独居は815万5000人にもなっています。
このような状況では、孤独死はある意味では当然のことと言わざるを得ません。問題はそれが「迷惑死、悲惨死」にならないような社会にすることです。
東京都監察医務院は先ごろ、遺体の検案や法医解剖が必要な「異状死」について、東京23区では高齢者が7割、独居者が大幅に増加と発表しました。2022年に東京23区内で検案や法医解剖が必要な「異状死」のうち約7割が65歳以上。独居者の「異状死」も2021年の7544人から2022年は8762人に増加。
一人暮らしの「異状死」は検案の際に死後日数が経過した事例が多く、検案までの死後経過日数は10日以上が2371人、30日以上は965人。
季節によりますが、夏場などでは一週間足らずで遺体の腐敗が始まります。ときに異臭で発見と報道もされます。このような場合、室内はゴミ屋敷で害虫も発生、腐敗した遺体から出る液体で建物に強烈な異臭がこびりつき、特殊清掃しても不十分などという事例もときに見聞きします。
高齢者独居でも、近所付き合いが良ければ、数日姿を見せなければ誰かが気付きます。あるいは、新聞や宅配サービスを利用していれば、「新聞が溜まっている、おかしい」等で発見、ときに救命という事件も報道されます。
一方でゴミ屋敷等、近隣から孤立している場合も問題になりつつあります。
「人は生きたように死んでいく」とホスピス緩和ケアの世界で言われて久しい言葉です。世のため人の為に尽くさなかった人は、世間からも人からも疎まれ顧みられることなく孤立します。それでも、社会とつながらないわけにはいかない、賃貸物件であれば孤独死すれば「事故物件」となり、汚染が酷ければ多額の改修費用が家主の負担になったり、賃貸ができなくなることすらあり得ます。結果として他人や社会近隣が迷惑をこうむるなら、せめてそれは何とか防ぐ、それは社会防衛として必要で考えるべきことのように思えます。
幸いにもITが発達し、人間関係に頼らずとも最低限の安否確認程度は可能な時代です。最低限のセーフティネットとして、既に実用化されている電気やガスのメーターと連動し、使用していないと自動通報するシステムを整備する等を、デフォルト・モードにしていく必要がありそうです。
23区別「単身高齢者の孤独死数」が示す残酷な真実…経済格差は広がり「孤独死」する人は増加する
https://gendai.media/articles/-/143636
和6年版高齢社会白書(全体版)高齢化の状況
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/html/zenbun/s1_1_3.html
マイツーホー (ガスメーターで見守り)
https://home.tokyo-gas.co.jp/service/watch_over/my24/index.html
日本初、電力データを使った「見守りサービス」が好評
https://ene-fro.com/article/ef321_a1/
このような状況では、孤独死はある意味では当然のことと言わざるを得ません。問題はそれが「迷惑死、悲惨死」にならないような社会にすることです。
東京都監察医務院は先ごろ、遺体の検案や法医解剖が必要な「異状死」について、東京23区では高齢者が7割、独居者が大幅に増加と発表しました。2022年に東京23区内で検案や法医解剖が必要な「異状死」のうち約7割が65歳以上。独居者の「異状死」も2021年の7544人から2022年は8762人に増加。
一人暮らしの「異状死」は検案の際に死後日数が経過した事例が多く、検案までの死後経過日数は10日以上が2371人、30日以上は965人。
季節によりますが、夏場などでは一週間足らずで遺体の腐敗が始まります。ときに異臭で発見と報道もされます。このような場合、室内はゴミ屋敷で害虫も発生、腐敗した遺体から出る液体で建物に強烈な異臭がこびりつき、特殊清掃しても不十分などという事例もときに見聞きします。
高齢者独居でも、近所付き合いが良ければ、数日姿を見せなければ誰かが気付きます。あるいは、新聞や宅配サービスを利用していれば、「新聞が溜まっている、おかしい」等で発見、ときに救命という事件も報道されます。
一方でゴミ屋敷等、近隣から孤立している場合も問題になりつつあります。
「人は生きたように死んでいく」とホスピス緩和ケアの世界で言われて久しい言葉です。世のため人の為に尽くさなかった人は、世間からも人からも疎まれ顧みられることなく孤立します。それでも、社会とつながらないわけにはいかない、賃貸物件であれば孤独死すれば「事故物件」となり、汚染が酷ければ多額の改修費用が家主の負担になったり、賃貸ができなくなることすらあり得ます。結果として他人や社会近隣が迷惑をこうむるなら、せめてそれは何とか防ぐ、それは社会防衛として必要で考えるべきことのように思えます。
幸いにもITが発達し、人間関係に頼らずとも最低限の安否確認程度は可能な時代です。最低限のセーフティネットとして、既に実用化されている電気やガスのメーターと連動し、使用していないと自動通報するシステムを整備する等を、デフォルト・モードにしていく必要がありそうです。
23区別「単身高齢者の孤独死数」が示す残酷な真実…経済格差は広がり「孤独死」する人は増加する
https://gendai.media/articles/-/143636
和6年版高齢社会白書(全体版)高齢化の状況
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/html/zenbun/s1_1_3.html
マイツーホー (ガスメーターで見守り)
https://home.tokyo-gas.co.jp/service/watch_over/my24/index.html
日本初、電力データを使った「見守りサービス」が好評
https://ene-fro.com/article/ef321_a1/
2025年07月06日
死は必至。「予防緩和ケア」が必要
「緩和ケアはがん治療ないしは死病を得た時点から始めるべき」と言われて久しいですが、まだまだです。
理由は簡単で、日本人が死生観を失っているから、死をわがこととして考えようとしないから、患者も家族も医療者も、だからです。
その結果が盲目的延命で、百寿者の9割は寝たきり同然、要介護期間が10年、果ては自分の意志も無く管で生かされて家族も見舞いに来なくなってどこかの特養か病院で死ぬ。高額療養費が問題になりましたが、そんな盲目的延命にも高額療養費がつぎ込まれています。
今こそ死生観を取り戻し、盲目的延命医療とその保険給付を終わらせなければ、日本人の死に様は惨めなものばかりになり果てます。
なので筆者と当研究室は、そのような要介護化しズルズル延命医療を受けることにならないために「予防保健指導、予防リハビリ、そして予防緩和ケア」を提唱しています。
盲目的延命を止め、将来世代のための高額療養費制度を
https://agora-web.jp/archives/250523083352.html
多死社会を考える−V 吉村やすのり 生命の環境研究所
https://yoshimurayasunori.jp/%e5%a4%9a%e6%ad%bb%e7%a4%be%e4%bc%9a%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%ef%bc%8d%e2%85%b2/?fbclid=IwY2xjawLW4YVleHRuA2FlbQIxMABicmlkETFFTldtRzA3Vkw4M09DaFZwAR5f6AfzvS-s_tZ2HpBAdk43xR3UZheUPks-LqSZucz21KPYtdvPfRZyIg3g8Q_aem_rCSuJ3CzCiBKHT1PVA-8_g
理由は簡単で、日本人が死生観を失っているから、死をわがこととして考えようとしないから、患者も家族も医療者も、だからです。
その結果が盲目的延命で、百寿者の9割は寝たきり同然、要介護期間が10年、果ては自分の意志も無く管で生かされて家族も見舞いに来なくなってどこかの特養か病院で死ぬ。高額療養費が問題になりましたが、そんな盲目的延命にも高額療養費がつぎ込まれています。
今こそ死生観を取り戻し、盲目的延命医療とその保険給付を終わらせなければ、日本人の死に様は惨めなものばかりになり果てます。
なので筆者と当研究室は、そのような要介護化しズルズル延命医療を受けることにならないために「予防保健指導、予防リハビリ、そして予防緩和ケア」を提唱しています。
盲目的延命を止め、将来世代のための高額療養費制度を
https://agora-web.jp/archives/250523083352.html
多死社会を考える−V 吉村やすのり 生命の環境研究所
https://yoshimurayasunori.jp/%e5%a4%9a%e6%ad%bb%e7%a4%be%e4%bc%9a%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b%ef%bc%8d%e2%85%b2/?fbclid=IwY2xjawLW4YVleHRuA2FlbQIxMABicmlkETFFTldtRzA3Vkw4M09DaFZwAR5f6AfzvS-s_tZ2HpBAdk43xR3UZheUPks-LqSZucz21KPYtdvPfRZyIg3g8Q_aem_rCSuJ3CzCiBKHT1PVA-8_g
