2025年07月06日

シンクロトロン放射光の医療応用の鍵

 筆者/当研究室の母体会社は、2000年にシンクロトロン放射光の医療応用、ガンの治療への応用を目指し活動していました。

 シンクロトロンは物理実験用の円形加速器で、全長数Kmになることもある巨大装置です。巨額の費用が見込まれ、時期尚早でもあり、構想は雲散霧消しましたが、、、

 現在の重粒子線治療などでも問題になりますが、加速粒子やその放射線(光)は、直進性や透過性が極めて高く、置い通りの場所に当てるために曲げることが極めて難しい、という問題があります。特にシンクロトロン放射光は可視光ではなくX線が主成分で、これを曲げる・反射できるのは、高純度のシリコンで作った鏡それも反射できるのは一部だけ、でした。

 しかしこのほど名古屋大、大阪大、理化学研究所の研究チームは、ニオブ酸リチウムの結晶ウェハーで曲面形成可能な鏡を開発、放射光ビームのサイズを集光から拡散まで3400倍もの可変に成功しました。

 この研究ではレンズのような用途になっていますが、反射を繰り返せばビーム進路を変えられると想われます。また小さな加速器では輝度や収束度の高い高品質なビームを作り辛くなりますが、集光できればその比較的安価(といっても数億円から数十億円)な加速器で、治療応用が可能になるかも知れません。

 四半世紀を経て、ようやく夢が一歩近づいたようです。


極薄の形状可変ミラーを実現! X線ビームの大きさが3400倍変化
https://research-er.jp/articles/view/145914

クオーレACCT合資会社
http://www.qole-acct.co.jp/

ビームテラピー検討会
http://www.beamtherapy.gr.jp/
posted by 実践研究員その一 at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究

2025年02月14日

お粥と嚥下食を科学する

 高齢者や障害者で飲みこみ、嚥下が悪くなることがありますが。柔らかければイイというのは、マチガイです。「ネギトロ状」が正解です。

 摂食嚥下ケアでは10数年前から、嚥下困難者には経験的に「ネギトロ状」が最適と知られていました。柔らかいが粘度が高く塊になり、かつ喉に合わせて変形する。表面も滑らかで水分があり食道粘膜を滑りやすい。ためと想われます。

 そのあたりを最新の計測機器で科学的に解明する試みは、これまでもあったと記憶しています。ただ嚥下に最適な物性あるいはそれぞれの食物の物性が分かっても、「どうすればそうなるか」は調理の工夫と経験に頼らざるを得ない、というのが今後も課題として残ります。

 丁度東北大震災の年、重度の身体知的障害で30歳過ぎてキャリーオーバー、いよいよ嚥下困難になり胃瘻か経管栄養という話でしたが、高齢の母親が拒否あるいは無理。経管栄養以降のため入所した医療センターから見放され、無理やり在宅。食事時に合わせて訪問してみると、普通のお粥で当然むせていました。柔らかすぎて失敗したご飯にしてくれといい、そのようなものを食べさせたら、食べられました。しばらくはそれで存命したはずです。


【お粥の科学】とろみの解析で嚥下障害の患者を救う
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/170478
posted by 実践研究員その一 at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究

2025年02月06日

「アゴラ」掲載「医療崩壊、救急医療崩壊を防ぐためには」

 言論サイト「アゴラ」に標記掲載されました。

 聞いた話ですが、年間300回以上救急車を呼びつけた老人が居たとか。
 救急車利用者の半数は、その必要が無い軽症者、というのは20年来知られていますが、いつこうに改善しません。タクシー代わりに呼んで受診しようとする人もいるとか。

 そのため、三重県松坂市や茨城県などでは、軽症者の救急車利用は有料化したり、東京とでは119番への不適切な電話を切る等、ようやく対策が始まりました。

 医療は性善説「患者は苦しんでいる、悪いことはしない」という前提ですが、現実はそうではなくなっています。

 患者が適切な医療利用あるいは「不適切利用を控える」ことをしなければ、本当に助けてほしい時苦しい時に、医療や救急車が使えなくなりかねません。


医療崩壊、救急医療崩壊を防ぐためには https://agora-web.jp/archives/250106062842.html
posted by 実践研究員その一 at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育研究